Resonart:りそな銀行×FM802のアートプロジェクト


RESONARTいよいよ全国展開! 第10弾アーティストは“TAKORA太公良”

りそな銀行カード 関西の人気FM局、FM802が手がけるアートプロジェクト「digmeout」と、りそな銀行がコラボレーションし、次々に若手実力派アーティストの作品を起用してきた「RESONART」カード。これまで関西限定企画だったのが、今回より遂に全国展開に!そんな記念すべき第10弾のカードデザインを担当するのは、キャッチーなグラフィックスで広告や雑誌、ファッションなど様々な分野で活躍。いまや日本だけでなく、アジアを中心に海外での評価も高い、TAKORA太公良。そんなTAKORA太公良さんに、今回の「RESONART」についてじっくりお話を伺ってみました。
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Artist Profile

TAKORA Kimiyoshi Futori
TAKORA Kimiyoshi Futori(タコラふとりきみよし)

ビジュアラー・太公良。キャッチーなグラッフィックスで雑誌、広告、ファッションなど多彩な分野で活動するアーティスト。中国、香港のアートブックで特集されるなどアジアでの人気も高い。「RESONART」全国展開に伴い、彼が創り出したポップなキャラクターがりそなに新しい風を吹き込む。

INTERVIEWREENALTAKORA Kimiyoshi Futori

いまや東京だけでなくイギリス、香港など、海外でもご活躍されている太公良さんが、digmeoutを知ったのはどういう経緯だったんですか?
そもそも最初に芸大に行こうと思ったのが、FM802の広告を見てこういうのが作りたいって思ったからなんですよ。高校の頃進学校に行っちゃったんで、当時みんなそういうの、あんまり知らなかったんですよ。それで三年になって芸術の教科が減ったときに、だいたい英語とか数学とか重視されるんですけど、僕、美術がとりたくて。それで美術の先生に、美術とりたいんですけどって言いに行ったら「お前何なりたいねん」て言われて。「いやーあの、FM802の広告を作るような人になりたくて。たぶん、コピーライターっていうやつやと思うんですけど」って言ったら、「え、お前それデザイナーやで」って言われて。「デザイナーって何ですか?ファッションデザイナーではないと思うんですけど」って(笑)。それで、芸大っていうのがあってそこを受けなあかんと思って、京芸(京都市立芸術大学)も全然知らんかったんですけど、運よく京芸に入れちゃったんですよ。そういう話を、昔雑誌に取り上げてもらった頃に言ってたんですね。それをdigmeoutのプロデューサーの谷口さんが読んでくれてたんです。それで当初、谷口さんは展覧会をすることとか結構乗り気やったんやけど、ずっと「でも太公良は歳いってるから後で後でっ」て言われて(笑)。だから、いつ来るねんやろなって思ってて4年くらい経ったんですよ。もうめっちゃ待ったっちゅうねん、て感じで。でもまあ、4年待ってる間に、僕も濃い人生やったんで、4年待って正解なんですけど。なるべくして今なんやな、ありがとう谷口さんって感じですね。
それがまたこんなに大きな展開ですもんね。
そうなんですよ。それと最初に会ったときから、おっきい展開でやりたいから待っててくれってずっと言われてたんです。で、その間にdigmeoutが始まったりとかして。僕東京に住んでるんやけど、別に東京にこだわりは全然なくて、身軽でいたいんですよ。だからモバイルで出来るサイズの仕事をずっとしてて、それゆえにデジタルで仕事する形になってる。手描きで作品を作ってもいるんやけど、それをすると、やりとりも経費もかかるから、そういう自分のスタンスを楽しみたい。そういうので得た空気感とか人との出会いを、全部注入したいから、って思いを言うと、それを聞いてイギリスの人とか、香港の人とかも面白がって、海外でだんだんお仕事させていただいて、っていう感じの流れがようやく今、大阪、日本。
今回のRESONARTの展開はどのような流れで決まったんでしょうか?
以前谷口さんにREENALプロジェクトのプロデューサーの藤原さんを紹介してもらった時に、藤原さんが僕の作品をとても気に入ってくれたんですよ。それが香港の仕事で、ファッションモールのための傘なんですけど、透明ビニールの傘に僕のグラフィックが全面にプリントされてるんです。「singing in the rain」ていうタイトルで、それをさせば、雨のシルエットが自分に当たって、自分が劇場の中にいる、つまりは「あなた自身がスターです」みたいなストーリーをつけて。それをファイルで見て「これめっちゃいい。傘作りたいですね」みたいな話で盛り上がって、それで今回記念すべき10弾目に起用していただいたと。また、たまたま僕のメインバンクがりそななんですよ。りそなのお金をりそなに預ける。お互いラッキーみたいな(笑)。そういうのもありつつ。
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しかも記念すべき全国展開の一発目ですからね。
あ、そうなんですよねー、ほんまにありがたいです。もうただただ、ありがとう!って感じ。待ってて良かったーみたいな。もうね、この仕事始めて一年目とかで焦ったらほんまにあかんと思って。廻りの人はすごい焦らすんですよ。東京ってスターを探してるから。スターを作るためにみんなが推すんやけど、スターって、すぐ消えるじゃないですか。その推してくれる人よりも自分がもっと頭良くなかったらあかんから、若いときに推されてもたいてい尻蕾み。大人のほうが絶対頭いいから、これじゃ流されるなって。その時は、僕はまだ心がピュアすぎるって思って。今やったら適度に経験値もあるんで、はーい、って言えると思うんやけど。当時はもう、目とかがんがんにギラギラやから「はーい」って言うてるのがほんまの「はーい」で、ちょっとこれまずいぞ、みたいな(笑)。だから、ちょうどいい塩梅かな。今こういうのができるのは。僕も30越えて、気持ちとしてはピュアやねんけど人間としては若干がんばらな、みたいな。あるじゃないですか、男って。そのぐらいから急にこう、何ていうんかな、社会に対する擦り寄り方が。「政治って何?」みたいな。小泉首相について急に語ったりとか、全然違うのに、作風(笑)。何か、タイミングが来たときにやりたいな、って思ってたんやけど、待ってるときは賭けなんで、どうしよう、みたいなね。でももうフリーでやり出した時点で、自分の人生賭けてるんで、だったらいいか、っていう。
これはまた大きな一歩になりそうですね。
なったらいいな、と思ってるんですけどね。とにかく無駄なものを作りたくないから。自分が出来る範囲のことを、それぞれのテーマに沿ってやりたい。ポップに作ってることって結構エデュケーションていうか、クリエイションはエデュケーションやと思ってて、自分が思ってることを世の中の人に知ってほしいし、そこから、こういうのもあるんやって思って欲しい。とにかく今の世の中、色んなものがありすぎるなかで、ただ「綺麗。可愛い。恰好良い」だけじゃなくて、なんで綺麗かとか可愛いかとかを感じてほしい。だからそれがここにある意味みたいなこと、つまりターゲットを考えて僕はやってるんですよっていうことを言わんでええことなんかも知れんけど、僕はポップをキーワードにして伝えたい。だからこういう風に、シンプルに作ったら使いやすいとか、白でもいいんやけど色でやるっていうのは、こういうことなんですよ、っていうのを伝えていくためのビジュアルなんですよ。
なるほど。では今回特に銀行のカードっていうことで意識したことはありますか?
基本的には、老若男女が持てるカードにしたかったんですよ。だから、おっちゃんが「娘がこれ好きで」とか言ったり、子供も「それかわいい」って持ってて、とかっていう、そんな家族共通で持てるカードなイメージにしたかったんです。どっちかっていうと、そういうニュートラルな匂いがする感じが銀行だといいなって。絵としては、積み木を積み重ねていく人生、っていう風な感じで、全部で一つの「リーナちゃんの人生」になるっていう感じですね。
1個1個をアイコンとして見せつつ、それが一緒になって物語が見えてくるみたいな感じですよね。
そうそう。なんかね、ちょっとCIぽいっていうか、そのプロジェクトに対してのCIみたいな感じでこれがあって欲しいと思ってて。だけどそういうのって、やっぱりすでに認知されているドラえもんを使ったほうが、ドラえもんが強いから届くんですよ。で、今の世の中の感じとか、キャラクター作ろうって言うたって、もう無理なんですよ。そんなの露出がないと急に新しいのって認知されない。だったら、そこでキャラクターの世界観をどう見せるか。僕の場合はアイコンをいっぱい作ることで、アイコンの流れをそれぞれが勝手に感じてっていう投げ方をしてる。それを感じれる人は感じれるし、感じれない人は感じれないし、ただかわいいカードって言う人もいるし、これおもろいねっていう風に言う人もいる。たとえばお母さんが、それをみせながら子供に「これってこういう話よね」って話をすることもあるかもしれない。そんな投げかけみたいな感じなんですよ。全く1個のキャラクターなんやけど「これって何々よね」っていうそれぞれの話が出来るみたいなものがあるといいなと思ってて。
そういう意味でもすごいニュートラルですよね。
そうですね、あと、ニュートラルにわざとしてるのは、そういうのじゃないと日本人にはウケへんから。やっぱウケて欲しいし。それがポップやと思うし。僕が思ってる日本人が、これならポップな感じで入って行けるなっていうのは、そういうところやと思ってるから。バタ臭いっていうか、ちょっとアメコミっぽい感じの濃い味のやつはなかなかね。出来るだけ、良さをストレートに伝わるようにしてあげたいなっていうのが、こういう2Dでグラフィックを作る意味だと思うし。データは誰でも作れるぞみたいな風にワザとしてるのも、ポップでニュートラルってことやったりする。その分コピーライトは絶対入れて下さいっていう。それでお互いの立場を理解して欲しいですっていうのは、作り手としての主張とクライアントへのエデュケーションですかね。
改めてクリエーションはエデュケーションですね。
なんか、そういうのが感じられたらいいなって思うんですけどね。でも難しいんですよね、教育って。教育然とすると教育って教育にならへんから。きっかけがあるときにきっかけを感じるようなものになってたらいいな、みたいな。5年後に「あーっ」ていう風に思うとかでもいいんですけど。なんかこう、賞をとったもんがいい、みたいな感じってなるのも嫌やし。でも、ギミックを理解することで、それが教育やったりとかするっていうのはあるんで、そこは勉強ですね。それにポップなモノに難しい意味を付けてないのは、深いこと考えてセオリーつけても、ニュートラルな日本人には入っていけへんもんがあるんで。あと、コンテンポラリーアートじゃ全然ないから、もっとこう軽やかに感じてもらいたい。きれい!とかかわいい!とか、持ちたい!っていうその強さみたいな。ジャニーズみてキャーみたいな。ああいう感じの印象って必要やと思うんですよね。自分はスターになりたくないんやけど、作品はスターになってほしいねんな。一つずつのプロジェクトに対して。そういう幅みたいなものを見せられたらめっちゃいいなって思います。